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更新日:2020年1月15日

大崎町部活動の在り方に関する方針

中学校における部活動の意義

部活動は,学校教育活動の一環として,スポーツや芸術文化等に興味・関 心のある同好の生徒が自主的・自発的に参加し部活動の指導者(顧問,部活動指導員及び外部指導者等をいう。以下同じ。)の指導の下,学校教育の一環として教育課程との関連を図りながら行われ,本町生徒の健全育成やスポーツ及び芸術文化等の振興を大きく支えてきた。

また,体力や技能の向上を図る目的以外にも,生徒同士や生徒と教員等との好ましい人間関係の構築を図り,規範意識を高め,学習意欲の向上や社会性や自主性を養うなど,生徒の多様な学びの場として,また,生徒理解の役割として,その教育的意義は極めて有意義なものである。しかしながら,今日においては,社会・経済の変化等により,教育等に関わる課題が複雑化・多様化し,学校や教員だけでは解決できない課題が増えている。とりわけ,少子化が進展する中,部活動においては,従前と同様の運営体制では,維持が難しくなってきている。例えば,対外試合中心の,また勝つことのみを目指した技術中心の活動が行われたり,長時間の練習や休日がとれないことによる疲労の蓄積や様々な障害を引き起こしたりするなどの状況が起こるようであれば,教育活動としての本来の意義が見失われてしまいかねない。
また,指導できる教職員の不足や負担感にあわせ,生徒や保護者の部活動に対する様々な要望に対応できない等の課題もある。本来,部活動は,生徒自身にとって,生涯にわたる豊かなスポーツライフや文化芸術の振興につながる活動になるものである。このことから,部活動の運営については,持続可能なものとするためにも,各自のニーズに応じた運動・スポーツや芸術文化等の活動を行うことができるよう,速やかに,部活動の在り方に関し,抜本的な改革に取り組む必要がある。

そこで,本指針は,義務教育である中学校段階の部活動を主な対象とする。生徒にとって魅力ある部活動を推進し,課題解決を継続的に図っていくために,本指針を規準としてとらえ,本校の指導方針を見直し,関係者の共通理解を図ることとした。部活動の指導に当たっては,生徒の心身の発達の特性を踏まえた上で指導を行うものとする。特に,身体的発達を科学的に捉えた適切な内容と方法を考慮する。また,生徒の人権に十分に配慮するとともに,体罰はいかなる場合にも行ってはならないものであり,違法行為であるのみならず生徒の心身に深刻な影響を与える行為であることを改めて認識し,体罰等を絶対に行わない適切な指導に取り組む必要がある。

部活動における指導方針


指導に当たっては,部活動が学校教育であるという立場から,学校が策定した指導方針に従う必要がある。つまり,部活動にかかわる全員は,学校が策定した方針について共通理解した上で,相互協力の下に運営が行われなければならない。したがって,部活動の運営が,一部の教職員や保護者,外部指導者の意思で行われるようなことがあってはならない。そこで,校長は,自校の部活動運営方針を直接,教職員や生徒,保護者,外部指導者(教職員外指導者)に対し説明する機会を設けることとする。指導方針は,学校の教育目標,実態や地域性に沿いながら,スポーツや芸術文化等に興味・関心をもたせるとともに,活動を好きにさせることで技能を伸長させ,生徒の健全な身体的,精神的発達を図り,望ましい社会的態度を育成することを基本とするべきである。

指導・運営に係る体制の構築


校長は,生徒や教員の数,部活動指導員の配置状況を踏まえ,指導内容の充実,生徒の安全の確保,教員の長時間勤務の解消等の観点から円滑に持続可能な部活動を実施できるよう,適正な数の運動部及び文化部を設置する。その中で,以下の点に留意する。
(1) 大崎町教委は,部活動の指導者を対象とした指導に係る知識及び実技の質の向上を図るための研修,また,学校の管理職を対象とする部活動の適切な運営に係る実効性の確保を図るための研修等を受講させるよう努める。
(2) 大崎町教委は,県教委と連携を図りながら学校の生徒や教員の数,外部指導者の活用状況や校務分担の実態等を踏まえ,部活動指導員の任用と配置について検討する。
なお,部活動指導員の任用・配置に当たっては,学校教育について理解し,適切な指導を行うために,任用前及び任用後の定期において(1)の研修を受講するよう努める。
(3) 校長は,顧問の決定に当たっては,校務全体の効率的・効果的な実施に鑑み,教員の他の校務分掌や,部活動指導員の配置状況を勘案した上で行うなど,適切な校務分掌となるよう留意するとともに,学校全体として適切な指導,運営及び管理に係る体制の構築を図る。
(4) 校長は,年間・毎月の活動計画及び活動実績の確認等により,各部の活動内容を把握し,生徒が安全にスポーツや文化芸術等の活動を行い,教員の負担が過度とならないよう,持続可能な運営体制が整えられているか等について,適宜,指導・是正を行う。
(5) 大崎町教委及び校長は,教員の部活動への関与について,「学校における働き方改革に関する緊急対策(平成29 年12 月26 日文部科学大臣決定)」及び「学校における働き方改革に関する緊急対策の策定並びに学校における業務改善及び勤務時間管理等に係る取組の徹底について(平成30 年2月9日付け29 文科初第1437 号)」を踏まえ,法令に則り,業務改善及び勤務時間管理等を行う。

合理的でかつ効率的・効果的な活動の推進のための取組


(1) 事故防止及び体罰ハラスメントの根絶校長及び部活動の指導者は,部活動の実施に当たっては,文部科学省が平成25 年5月に作成した「運動部活動での指導のガイドライン」に則り,
生徒の心身の健康管理(スポ―ツ障害・外傷の予防やバランスのとれた学校生活への配慮等を含む),事故防止(活動場所における施設・設備の点検や活動における安全対策等)及び体罰・ハラスメントの根絶を徹底する。大崎町教委は,学校におけるこれらの取組が徹底されるよう,学校保健安全法等も踏まえ,適宜,支援及び指導・是正を行う。
(2) 適切な休養の設定部活動の指導者は,スポーツ医・科学の見地や生徒のバランスの取れた健全な成長の確保の観点から,トレーニング効果を得るために休養を適切に取ることが必要であること,また,過度の練習がスポーツ障害・外傷のリスクを高め,必ずしも体力・運動能力の向上につながらないことや,生徒の心身に負担を与え,部活動以外の様々な活動に参加する機会を奪うこと等
を正しく理解する。

(3) 目標達成を達成させる指導法部活動の指導者は,生徒の体力及び芸術文化等の能力を向上させながら,生涯を通じてスポーツや芸術文化等の活動に親しむ基礎を培い,生徒とコミュニケーションを十分に図り,生徒がバーンアウトすることなく,目標を達成できるよう指導する。その際,競技種目・分野の特性等を踏まえた科学的(合理的でかつ効率的・効果的)なトレーニングの積極的な導入等により,休養を適切に取りつつ,短時間で効果が得られる指導を行う。また,目先の勝敗や技能向上,行き過ぎた勝利至上主義にとらわれることなく,スポーツや芸術文化等の多様な楽しみ方ができるよう配慮をする。
(4) 心身の発達の理解部活動の指導者は,専門的知見を有する保健体育担当の教員や養護教諭等と連携・協力し,発達の個人差や女子の成長期における体と心の状態等に関する正しい知識を得た上で指導を行う。また,生徒自身が自分の体調等に応じた活動について部活動の指導者と意見の交換ができる雰囲気づくりを行う。
(5) 主体性を意識した指導部活動の指導者は,生徒とのミーティングを定期的に設けるなど,生徒の主体性を尊重し,生徒の健全な成長を目指した指導を行う。

適切な休養日等の設定


部活動における休養日及び活動時間については,成長期にある生徒が,教育課程内の活動,部活動,学校外の活動,食事,休養及び睡眠のバランスのとれた生活を送ることができるよう,スポーツ医・科学の観点からのジュニア期におけるスポーツ活動時間に関する研究結果や健全な心身の育成の意義も踏まえ,以下の(1),(2)を基準とする
(1) 練習日
年間計画・月別活動計画に基づいて,原則,実施する。
ア休養日については,平日週1日及び土日(以下「週末」)のうち1日,
合わせて原則,週2日以上の設定をする。
イ長期休業日の練習は,その意義を踏まえ,ある程度のまとまった休養
日を設けるなど,生徒に十分な休養を与えるとともに,指導者自身もリ
フレッシュできる機会を設定する。
学校閉庁日における練習は,学校の内外を問わず,これを設定しない。
(2) 練習時間
ア平日の練習時間は,原則として2時間程度とする。
イ週末の練習時間は,原則として3時間程度とする。
ウ特に,冬季においては日没が早いため,生徒が安全に帰宅できるよう
にする。

学校単位で参加する大会等の見直し


(1) 大会等の参加については,週末等に開催される様々な大会等に参加することが,生徒や部活動の指導者の過度な負担とならないように十分配慮する。
(2) (1)を踏まえ,土日および休日,平日を問わず,すべての大会への参加は,原則として年間12 回を上限とする。中体連主催の大会(地区・新人),地区や県,九州の代表として上位大会に参加する場合は,これに含まない。参加する大会は,前年度のうちに十分精査して計画する。
(3) 練習試合に関しては,「5 適切な休養日等の設定(2)練習時間」を原則として,午前または午後の3時間程度で計画する。やむを得ず4時間を超える練習試合を行う場合は,事前に校長に届け,翌日と次週の土日の1日以上を休養日とする。
(4) 校長は,(2)及び(3)を踏まえ,生徒の教育上の意義や,生徒や部活動の指導者の負担が過度とならないことを考慮して,参加する大会等を精査する。

その他


(1) 本方針は,以下に基づいて運用する。
ア運動部活動について
「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」
(平成30 年3月スポーツ庁)
イ文化部活動
「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」
(平成30 年12 月文化庁)
ウ「鹿児島県部活動の在り方に関する方針」
(平成31 年3月鹿児島県教育委員会)
(2) 本指針の運用に当たっては,全ての部活動について,大崎町教育委員会や関係機関,学校,生徒や保護者,また,地域や関係団体等,部活動に関わる全ての人々が,これからの部活動について考え,学校の実態に応じて,効率的で効果的な部活動が行われるよう工夫し,生徒一人一人を主人公とした部活動の推進を図ることとする。
(3) 本方針への理解を深めるため,大崎町教育委員会は,部活動に関わる全ての人々のみならず,地域住民にも周知するよう努める。
【附則】(1) 平成31 年3月制定本方針の運用は,平成31 年4月からとする。
(2) 令和元年12 月改定改定後,本方針の運用は,令和2年4月からとする。

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